東成区歯科医師会平成26年度第2回学術講習会(終了)

終了しました
すでにFAX回覧でご案内しておりますように下記の日程にて表題講習会を開催します。会員診療所に勤務の歯科衛生士さんも参加可能です。お誘い合わせの上、奮ってご参加下さい。会員の先生は、日歯生涯研修カードをご持参下さい。

日時:11月29日(土)午後6時30分~8時30分

場所:東成区民センター6F 601・602号室

講師:北村 正博 先生(大阪大学大学院歯学研究科 口腔分子免疫制御学講座 歯周病分子病態学)

演題:「歯周外科処置で歯周病は治るのか?-歯周外科処置の実際と歯周組織再生療法の最前線-」

現在、日常の歯科臨床において、検査・診断—歯周基本治療—再評価—歯周外科処置—メインテナンスと続く歯周治療体系に基づく歯周治療が頻繁に実施されています。しかしながら、実際に歯肉剥離掻爬術(FOP)などの歯周外科処置が実施される頻度はそれほど多くありません。今回の講演会では、FOPなど従前の歯周外科処置の理論的背景とその実際について最初にお話ししたいと思います、次いで、すでに臨床応用されている歯周組織再生誘導法(GTR法)やエナメルマトリクスタンパク(エムドゲイン®)を用いた歯周組織再生療法の臨床効果について、実際の症例を通じて提示いたします。そしてさらに、私の所属する研究室で“歯周組織再生薬”としての開発を進めてきた塩基性線維芽細胞増殖因子(FGF-2)を用いた歯周組織再生療法の現状や、我々が新たな幹細胞ソースとして注目し現在臨床研究を進めている脂肪組織由来間葉系幹細胞を用いた歯周組織再生療法への取組みについて情報提供したいと思います。
 「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」が、平成26年11月25日に施行されます。GTR法やエムドゲイン®ゲルを用いた歯周組織再生療法はその適応外となりますが、歯科での適応実績もある多血小板血漿(Platelet-Rich Plasma:PRP)などの使用は認定再生医療委員会の審査を経て厚生労働大臣への届出が義務づけられます。歯科においても“再生医療”に対する期待が高まっていますので、本講演が歯周組織再生療法に対する皆様の理解の一助になれば幸いです。